komachi memo2

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電線に連なる鳥……九州探鳥3

 早朝、諫早湾周辺の田園地帯を車で回っていると、田んぼから突然黒い群が湧き上がり、道路沿いの電線は瞬く間に鳥に占領された。アトリの大群だ。
 島崎藤村の小説『夜明け前』には吉左衛門と金兵衛の会話のなかに木曽の大平村では毎日3千羽ものアトリが鳥網にかかり、アトリ30羽と茶漬け3杯を食べれば褒美にもう30羽をもらえるという話が出てくるが、こうした光景を見ると、維新前後の小説の内容にも少しリアリティを感じることができるようになる。
 今回の九州探鳥旅行では電線に連なる鳥をたくさん見た。鹿児島県出水市で見たニュウナイスズメ、ミヤマガラスとコクマルガラス、ホシムクドリ。私が住む町ではもうほとんど見られない光景で、とても印象に残った。
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# by komachi-memo2 | 2017-12-16 19:11 | 探鳥 | Comments(0)

ツルシギの越冬群……九州探鳥2

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 大授搦での探鳥の後、周辺の用水や田んぼを見て回る。用水には8羽のツルシギがいた。どの個体もまだ嘴や脚の色が橙色で完全な朱色にはなっておらず、また肩羽部分に冬羽の換羽が見られる第一回冬羽であった。日本では春と秋に旅鳥として見ることのできるツルシギだが、本州以南では越冬する個体もいると図鑑には記されている。
 大授搦周辺で見た8羽のツルシギも越冬群なのだろう。12月中旬にツルシギをこれまで別の場所で2度観察している。2014年12月13日に群馬県館林市の多々良沼で2羽、2016年12月10日に宮城県大崎市の蕪栗沼で1羽である。そのどれもが成鳥冬羽ではなく、第一回冬羽であるのはおそらく偶然ではないのだろう。

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ツルシギ1w、蕪栗沼、161210
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ツルシギ1w、多々良沼、141213

# by komachi-memo2 | 2017-12-16 18:00 | 探鳥 | Comments(1)

大授搦に行く……九州探鳥1

 12月8〜10日、九州にバーダー仲間4人で出かけた。長崎に向かう飛行機の中で、最初の探鳥地をどこにしようかと相談する。どうやら天気が悪く、風も強い予報なのだ。ヨシ原の鳥は出にくいだろうと判断し、長崎県諫早湾周辺を後回しにして佐賀県の大授搦に行くことにした。長崎空港からレンタカーで2時間ほど、現地に着いたのは正午前。左右2キロ、現前に見渡す限りの干潟が広がっている。ああ、日本に残された最大のシギチ飛来地についに訪れることができた。
 関東地方では珍しいズグロカモメがそこら中に飛んでいる。向かい風に大きな嘴を隠して休んでいた10羽のクロツラヘラサギがいっせいに飛び、場所を移動する。30羽ほどのダイシャクシギの群。その沖、渚がまぶしく輝いている辺りにはツクシガモが見える。干潟に細長く線をなしてハマシギの大群が寝ている。プロミナーを覗くと、シロチドリ、ダイゼン、ミヤコドリ、メダイチドリ、アオアシシギ、ソリハシシギ、チュウシャクシギが次々に見つかる。それにしてもすごい数だ。
 この日の満潮時間は12:41。潮が悪く干満の差が5m未満で、おそろしく遠浅な大授搦ではシギチは私たちの近くまで寄ってくれなかった。しかも強風にミゾレ混じりの天気。それでも雲仙普賢岳を遠くに望む雄大な干潟で見る圧倒的な数のシギチに、いつまでも飽きることはなかった。
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クロツラヘラサギ。飛翔すると幼鳥は初列風切羽に黒色部があるので成鳥と区別できる。

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ダイシャクシギ

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ツクシガモ

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ズグロカモメ


# by komachi-memo2 | 2017-12-15 13:28 | 探鳥 | Comments(0)

ハイイロチュウヒ♀の塒入り

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 今月12日、バーダー仲間4人で神栖市・波崎・銚子港・稲敷を車で回った。前日に強風が吹いたので、銚子の海鳥を期待したが、シロカモメを観察した他は低調だった。神栖市では比較的近くでヨシガモのエクリプス→生殖羽移行の個体を数羽観察できた。稲敷に着いたのは午後2時過ぎ。タカの塒入りまで少し間があったので、9月下旬に回った休耕田と蓮田をチェック。水気の残る田んぼに70羽ほどのタゲリ、電線に止まるムクドリの大群の中にホシムクドリを数羽見つける。ヨシ原のポイントに戻り、オオタカ、チュウヒ、ハイイロチュウヒ、ヨシ原すれすれを猛スピードで横切るコチョウゲンボウなどを5時近くまで観察。一日目一杯バードウォッチングしたのは久しぶりだった。確認した種数は53種。
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ハイイロチュウヒ♀。腰の白さだけでは断定できないが、翼下面の風切羽に明瞭な黒褐色の横帯があることで、ハイイロチュウヒ♀とわかる。写真はすべて同一個体。

# by komachi-memo2 | 2017-11-19 19:32 | 探鳥 | Comments(0)

マヒワをハンノキの下で待つ

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10月は2度も台風に週末の探鳥を邪魔され、気が付くともう初冬。日がずいぶん短くなった。リュックの中で大あくびをしていた双眼鏡やカメラたちに、先週の土曜日、ようやく仕事をさせることができた。さて、西に行こうか東に行こうか迷ったが、よし、マヒワを見に行こうと決めた。マイフィールドでも年に1,2度、マヒワの群に出くわすことがあるが、それはいつもカメラを持たないときで、マヒワの写真をこれまで撮ったことがなかった。電車とバスを乗り接いで、目的の公園に着くと、ハンノキかヤシャブシがないか探して歩く。ようやくハンノキがまとまってある場所にたどり着くと、案の定、そこには私のご同輩が2,3人いた。「まだ来ていないよ」「もうすぐ来ますよ」などと話をしていると、ほどなくして20羽ほどの群がやって来て、樹冠近くに舞い降りた。逆光と枝かぶりで何とも撮りにくいが、観察していると、枝かぶりにならない場所で1羽の黄色い個体が実を食べ始めたので、その1羽に狙いをつける。頬から胸にかけて美しいレモンイエロー、頭はゴマ塩、大雨覆にまだ少しだけ白い部分を残している。どう見ても強面のおっさん顔だが、今年生まれの♂第一回冬羽のようだ。数分後、群は一斉に去り、待っていると2度戻ってきたが、撮影条件は整わなくなった。ハンノキの実があるうちにまた訪れて、今度は雌と群の写真を撮りたいと思っている。
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# by komachi-memo2 | 2017-11-06 17:29 | 探鳥 | Comments(0)

エゾビタキを待つ

 秋の渡りのこの時期、毎年近所で観ておかないと気持ちが落ち着かず、損をしたような気分になる鳥がいる。ヒタキの仲間、エゾビタキやコサメビタキだ。特にエゾビタキは旅鳥なので、この時期にいつも会いたいと思う。生涯にあと何回会うことができるかなどと思ってしまう。
 公園のミズキの下に行くと、すでに数名のバーダーがいて、辺りの樹冠を眺めている。エゾビタキはやってくるのだが、人間の都合のいいところに止まってくれない。空抜け、しかも樹の影が羽衣に当たる場所ばかりに止まる。これでは仕方がないと場所替えし、ミズキの枝が横に張りだした、水場の近くで待つことにする。ミズキの奥ではハシボソガラスがワサワサと枝を揺らしてミズキの実を食べている。カラスがいなくなると、少し鳥の気配がし、エナガ、コゲラ、メジロ、ヤマガラの混群がやって来た。コゲラはミズキの実を一飲みする。ヤマガラは種子を脚で固定し、硬い殻の中の白い胚乳だけを器用に取り出して食べている。
 犬の散歩に来た女性、親子連れ、老人から何か珍しい鳥がいるのか?と何度か同じ質問をされているうちに、早や夕刻。常連のバーダーから5時まで粘ったほうがいい、その頃、やってくるだろうからと言われたが、とうとうエゾビタキは私の待つミズキにはやって来なかった。

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# by komachi-memo2 | 2017-10-16 08:00 | 探鳥 | Comments(0)

稲藁にとまるノビタキ

 カモの公園からヒタキの公園に車で移動途中、田園地帯のノビタキを探した。刈り入れ間もない田んぼではハザ掛けに収穫した稲が干され、脱穀の済んだ藁は束にされてコーンのような形に規則正しく置かれている。しばらく見ていなかった秋の田園風景の中を車はゆっくりと進み、我々は双眼鏡で干された藁の先に止まるノビタキを探す。陽炎の中を何枚もの田んぼを見て回り、「うーん、いないなあー」とお互いに何度が溜息を吐いた、その後に、全員で「ああ!いたいた!」ノビタキは田んぼと空地との間を往復してシオカラトンボを咥えたりしている。「ちょっと遠いね。もう少し手前の藁に止まらないかなあ」
 撮った写真には盛大な2線ボケが出ていたが、どこか絵画的な味があって自分ではすこし気に入っている。
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# by komachi-memo2 | 2017-10-15 09:00 | 探鳥 | Comments(0)

モビングされるオオタカ幼鳥

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 10月だというのに、カモウォッチングをしている池は日光を眩しく反射し、気温はジリジリと上昇し続けている。メジロガモが羽ばたく一瞬のチャンスを逃すまいと、目力を入れて覗き続けるファインダーの像がぼやけてきた。ひと息入れてペットボトルに手を伸ばすと、頭上でカラスが騒ぎ出した。
 ワシタカの到来は騒がしいカラスで気付くことが多い。この時もそうだった。2羽のハシボソガラスが胸の縦斑がきれいなオオタカの幼鳥をモビングしている。1羽が執拗に後を追いかけ、もう一羽は次の攻撃を仕掛けるタイミングを上空で伺うという頭脳的連携プレー。時にはカラスを襲って食べてしまうオオタカだが、モビングされているときのオオタカの反撃は本気モードではない。うるせえなあーと、ゆっくり我々の視界から消えていった。

# by komachi-memo2 | 2017-10-14 18:00 | 探鳥 | Comments(0)

メジロガモを見に行く

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先の連休中、今季最初のカモウォッチでメジロガモを初めて見ることができた。誘ってくれたバーダー仲間のSさんに感謝である。メジロガモ♂はヒドリガモ、ホシハジロの群に混じっていた。白い虹彩と白い下尾筒。羽を広げると翼上面の幅広の白い翼帯が目立つ。並んだヒドリガモ♀と比較すると一回り小さく、頭のかたちはヒドリガモのようにでこぱっちでない。
カモは山の鳥やシギチに比べて、ある距離を保てば飛び出すことも少なく、じっくり観察ができる鳥である。2015年に日本産カモの全羽衣を精密なイラストで詳細に解説した氏原巨雄・道昭さんの「日本のカモ識別図鑑」が出版されたことは、バーダーにとって画期的なことだった。鳥の種別だけでなく、成鳥♂♀、♂のエクリプス、幼鳥による羽衣の違いに興味を広げてくれたのはこの本のおかげだ。その影響はカモだけにとどまらないはずだ。いよいよカモウォッチのシーズンの到来だ。今季は氏原さんの労作をどこまで使いこなせるだろうか。

# by komachi-memo2 | 2017-10-13 13:01 | 探鳥 | Comments(0)

秋の訪れ

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 抜けるような秋晴れの日曜日だというのに、足が痛いので大人しく仕事場でデスクワークをしている。それでも空が気になる。上を向いて歩いていると、6羽のタカ柱を町中で見つけた。タカ柱は上昇し米粒ほどの大きさになった頃、ばらけて、まず2羽が西の空にまっすぐ滑るように消えていった。今日は三浦半島の上空をたくさんのサシバや他のタカたちが渡っていくだろう。
 昨日は地元、湘南国際村での探鳥会にリーダーの一人として参加。タカの渡りとノビタキ狙いであったが、雲量が多く、渡りの観察は苦戦。ノビタキも見つけることができなかった。写真は探鳥会が始まる前に一回りして撮ったモズのイケメン君とコムクドリ。コムクドリは40羽ほどの群が移動しながらミズキの実を食べていた。今日から10月。暑い夏も終わり、ようやく本格的な秋がスタート。今週には地元のススキとセイタカアワダチソウの原っぱでノビタキに出会えるはずだ。

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# by komachi-memo2 | 2017-10-01 11:23 | 探鳥 | Comments(0)