2007年 01月 22日

以前、solar catという雑誌で「棚田の景観は何を語るか」という特集を企画したとき、歴史人口学の鬼頭宏さんに日本の食糧資源と人口の歴史について原稿を書いてもらったことがあった(「日本人は何を食べ、今日に至ったか?——食糧資源と人口の歴史」solar cat no.39)。今から100年前に3300万人の日本人が今日の6分の1の年間栄養供給量で、つつましく「持続可能な」暮らしをしていた。実にこの時代に国土の耕せる(食べられる)ところは耕し(食べ)尽くした天に至る棚田の景観が日本全国に完成するのである。それ以降の日本の歴史は食料の大半を海外に依存する歴史である。『人口から読む日本の歴史』はその特集企画の時にはじめて読んだ。鬼頭さんによれば日本の人口変動は縄文から現在まで四つの大きな波があり、それぞれに文明システムの変革が対応しているという。してみると、21世紀は第五の文明への転換点ということになるが、僕らにはまだその覚悟も姿も見えていない。
●鬼頭宏『人口から読む日本の歴史』(講談社学術文庫)
[目次]
序章 歴史人口学の眼
第1章 縄文サイクル
1 縄文時代の人口変化
2 生活と環境の変化
3 縄文時代の古人口学
第2章 稲作農耕国家の成立と人口
1 初期の人口調査と人口推計
2 稲作社会化と人口規制要因
3 農耕化による人口学的変容
第3章 経済社会化と第3の波
1 人口調査と人口推計
2 経済社会化と人口生長
3 人口史のおける18世紀
4 人口停滞の経済学
第4章 江戸時代人の結婚と出産
1 追跡調査
2 結婚
3 出産と出生
4 幼い命の損失
5 人口再生産の可能性
第5章 江戸時代人の死亡と寿命
1 死亡率
2 死亡の態様
3 平均余命
第6章 人口調整機構
1 人口調整装置としての都市
2 出生制限の理由と方法
第7章 工業化と第4の波
1 現代の人口循環
2 家族とライフスタイル
終章 日本人口の21世紀
1 人口の文明学
2 少子社会への期待
▲
by komachi-memo2
| 2007-01-22 08:52
| BOOKS
|
Comments(1)
2007年 01月 17日

月に1、2度は探鳥のフィールドとして必ず行く大山林道の入口から二子山の登山口までの林道沿いの樹木の種と位置を1/1000のスケールの地図にプロットし、巻末に大山林道で見られる樹木73種をリスト化している。2005年9月改訂。結構前からあったんだ。知らなかった。うん、これはいい!! カンパのつもりで4冊購入。今週末の支部定例の二子山探鳥会でみんなに分けてやろっと。
●「森戸川林道の樹木」/発行:森戸川村 500円
▲
by komachi-memo2
| 2007-01-17 19:44
| 道具
|
Comments(0)
2007年 01月 12日

もう一冊の野村孝文『朝鮮の民家』は確か宮脇檀さんが勧めてくれた本だ。著者が朝鮮の民家をこよなく愛したことがこの本を読むとよく伝わってくる。宮脇さんも朝鮮の民家を愛した人だった。韓国に行くときはいつもこの本をスーツケースに入れて行った。またいつかこの本を携えて韓国の田舎をゆっくり歩いてみたいものだ。
残念なことにどちらもすでに絶版になっていて古本でも手に入れにくい状態のようである。
●ハウジング・スタディ・グループ『韓国現代住居学 マダンとオンドルの住様式』エックスナレッジ、1990
●野村孝文『朝鮮の民家 風土・空間・意匠』学芸出版社、1981
▲
by komachi-memo2
| 2007-01-12 18:26
| BOOKS
|
Comments(4)
2007年 01月 07日

新年最初の探鳥会は出遅れて、元さんと私は今日が最初。天気図を見ると北海道の東海上に大きな低気圧があってクモの巣のようだ。葉山の海も時化ている。鳥仲間たちはこの時とばかり城ケ島に行っているのだろうが、ルリビタキやアカウソに会いたい我々は大山林道を今年、最初の探鳥地とした。
逗葉新道沿いの森戸川は強風でさざ波が立ち、いつもいるカモやセキレイの仲間は1羽も見ることができなかったが、林道では期待したカヤクグリ、ルリビタキ、ウソ、ミソサザイを見ることができた。
・カヤクグリは4ヶ所で見ることができた。山火事標識21で最初の1羽を倒木の上で見る。枯れた花穂を食べながら移動するが、花穂の種類は今は不明。
・ウソは3ヶ所で見る。ダム付近で見たアカウソ♀2,ウソ♀1の群は枯れた葛の芽?を食べ、顔にダニのようなものを付けていた。復路で見た6羽の群れ(アカウソ♂2,アカウソ♀3,ウソ♂1)はウツギの実を食べていた。
・ミソサザイを見たのは2ヶ所、川岸のシダの陰で見つけたミソサザイは、入れ替わりにルリビタキ♀1羽が現れるというおまけが付いた
●日時 1月7日(日)快晴、強風 9時〜14時30分
●場所 長柄交差点〜大山林道(二子山登山口)
●確認した鳥 コサギ、ミサゴ、トビ、オオタカ、ノスリ、イソシギ、キジバト、カワセミ、アオゲラ(v)、コゲラ(v)、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ミソサザイ、カヤクグリ、ルリビタキ(♀)、ジョウビタキ(♀)、シロハラ、ツグミ、ウグイス(v)、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、アオジ、クロジ、カワラヒワ、ウソ、スズメ、ムクドリ、カケス、ハシブトガラス、ハシボソガラス、計31種+カモメSP1
▲
by komachi-memo2
| 2007-01-07 23:00
| 探鳥
|
Comments(0)
2007年 01月 06日

▲
by komachi-memo2
| 2007-01-06 10:06
| 道具
|
Comments(2)