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カテゴリ:百の知恵双書( 25 )

お盆の色校正

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毎年、お盆に世間並みに休んだ憶えがあまりない。印刷所はお盆前に出校し、お盆明けに戻してね、というスケジュールを組んでくるからだ。今、百の知恵双書10巻『椅子づくり百年物語』の編集作業が最終段階に入っている。以前、雑誌『室内』に連載したいたものを松山巌さんに仲介してもらい、『室内』の佐野さんといっしょに再編集した。著者の宮本茂紀さんは日本で数少ない椅子のモデラーである。西洋家具はそのままでは日本人の体型に合わない。例えば、イタリアのデザイナーズチェアを日本で売る時、日本人の体型に合った試作品が先ず造られる。それをつくるのがモデラーという仕事だ。その一方で徒弟時代から椅子職人になった宮本さんは、迎賓館や明治村などの椅子の修復もする。宮本さんは言う。「職人とは世の中が必要とするものを、必要とするときに、つくることのできる人のことだ」と。本書は椅子人間・宮本茂紀が出会った椅子を通して語る日本の椅子の百年史である。取り上げた椅子にはすべて宮本さんの解剖図を付けた。発売は9月26日の予定。
by komachi-memo2 | 2005-08-15 09:43 | 百の知恵双書 | Comments(0)

百の知恵双書『棚田の謎』が第1回棚田学会賞受賞

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百の知恵双書の第1巻『棚田の謎』を著した田村善次郎、真島俊一、TEM研究所が、第1回棚田学会賞を受賞した。昨日、日本橋三越で行われた受賞式に参加してきた。受賞のコメントで、壇上に立った真島さんが、多くの仲間と作り上げた仕事であることを強調してくれていたことに感謝している。エディターという黒子の仕事がわずかに報われる瞬間であった。この仕事は、『ソーラーキャット』39号(2000年夏号)の特集としてまとめるところから、企画・調査・原稿整理までTEMと二人三脚でやった思い出深い仕事であったから尚更である。
受賞理由に「日本を代表する文化的景観である棚田の成り立ちを長年にわたる社会調査活動から究明し、この成果をもとに建築工学的、農業土木学的技巧を駆使して棚田造成に集積された労働の数量化を試み、さらに棚田の成り立ちをビジュアル化して絵図に展開して、これらの成果を『棚田の謎』という書籍に集成し出版した。『棚田の謎』は棚田の文化的価値を新たな視角からアピールして棚田に関する国民の理解を深め、棚田保全の機運を盛り上げることに大きく貢献している」とある。会場で久しぶりに写真家の青柳健二さんにあった。あいかわらずアジアを歩く廻っているようで、珍しいイラン・カスピ海沿岸の棚田の写真を報告会で見せてくれた。
by komachi-memo2 | 2005-08-08 11:50 | 百の知恵双書 | Comments(0)

『昆虫ー大きくなれない擬態者たち』

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ようやく先週から書店に『昆虫ー大きくなれない擬態者たち』(OM出版発行、農文協発売)が置かれるようになった。栗林さんに表紙撮影をお願いしたのが3月。表紙は菜の花が写っている。あんまり遅れるとまずいなと思っていた。滑り込みセーフというところか。口絵のハチやアブの写真は、博物館の標本収蔵庫に日参して採ったが、標本自体が生きているときと色がことなっており、またデジカメの癖もあって苦労した。接写の腕前を上げなくてはと思っている。この本、大谷さんの研究の守備範囲を網羅していることもあって、昆虫の本とはいえ、書かれていることの範囲はかなり広い。そこを読者に楽しんでもらえればと思っている。私は大谷さんの原稿を読むことで、自分の読書範囲をずいぶん広げることになった。鳥好きの私としては、第3章の「鳥とともに進化した昆虫」に接して、探鳥会に行っても昆虫にも興味を持つようになった。というより食物連鎖としての昆虫と種子植物と鳥の1年サイクルの生態を観察することに面白さが深まっている。また第8章の「幾何学と浮力に関わる動物の足」は、動物の歩行肢がなぜ2脚、4脚、6脚、8脚だったりするかの謎解きなのだが、ここで大谷さんは人間が二足歩行になった根拠としてエイレン・モーガンのアクア説を支持している。アクア説は、人間が二足歩行になれたのは半水生で浮力の助けがあったからというもので、多くの二足歩行の恐竜の根拠もそこにあるという。モーガンの著作や脊椎動物の進化の本を読むようになった昨今である。
by komachi-memo2 | 2005-06-29 11:58 | 百の知恵双書 | Comments(1)

百の知恵双書第9巻やっと責了

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昨年の秋から取り組んでいた百の知恵双書第9巻「昆虫ー大きくなれない擬態者たち」のカバー色校正を今朝に責了した。カバーは栗林慧さんに春間もない頃に無理を言って、虫の目カメラで撮ってもらった。これで第9巻の編集作業をすべて終えた。書店への配本は今月23日の予定。昆虫の本をつくったのは今回が初めてである。図版がしんどかった。著者である大谷さんの図版リストをエクセルで整理し、ため息をついていたのは昨秋。少しずつイラスト化する一方で、博物館の資料庫でたくさんの昆虫を接写したり、栗林慧さんのアトリエにお邪魔したりもした。生き物の世界はたくさんの不思議があって面白い。カバー裏のリードには次のように書いた。
「地球上に95万種以上、日本だけでも3万種を超える種数が発見されている昆虫。この大繁栄した小さな生き物の世界は謎に満ちている。たとえば、昆虫はなぜ大きくなれないのだろうか。どうして最初に飛んだのか。なぜ蛹が登場したか。擬態がでてくる理由は ? 昆虫はどうして六本足なのか。
生命の進化とのかかわりの中で、しぶとく生き抜いてきた昆虫の運命を明らかにし、生態系を支える彼らのしたたかな奇策の数々を愛情をもって解剖する。」
●書名 「昆虫ー大きくなれない擬態者たち」
●著者 大谷 剛(兵庫県立ひとと自然の博物館)
●発行:OM出版 発売:農文協 ISBN4-540-03159-7
●定価:2800円
●配本 6月23日
by komachi-memo2 | 2005-06-03 11:51 | 百の知恵双書 | Comments(0)

胸突き八丁

昆虫学者・大谷剛さんの『大きくなれない擬態者たち』の編集作業が佳境に入っている。昨日は三田にある兵庫県立人と自然の博物館で今年二回目の打ち合わせ。朝八時に家を出ても帰りは深夜12時を回ってしまう。日曜日がつぶれた大谷さんは「ずいぶん熱心な編集者ね」と家の人に嫌みを言われたらしい。テキストはほぼ完成したが、必要な図版が山のようにある。エクセルで図版を整理し、イラストを描いてもらっているIさんを交えて一つ一つ潰している。
頂上が見えて来てからの道のりが長いのは、登山と似ている。ペースメーカーが必要なことも登山と似ている。
by komachi-memo2 | 2005-01-31 10:30 | 百の知恵双書 | Comments(0)