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齋藤甲馬の残したもの・そして未来へ

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「斉藤甲馬と宮代──世界のどこにもない町を創る」がようやく完成した。本発刊の発意者である建築家の富田玲子さんから「時間がかかったけれどそのことがわかる本に仕上がった」と感想をいただいた。富田さんたちが宮代の斉藤甲馬を知る人の聞き書きを始めている、自分も写真を撮り始めた、ついては編集者として仲間に加わってほしいと写真家の北田英治から話があったのは3年前。足掛け3年かかった。宮代は象設計集団の進修館、笠原小学校がある町というくらいしか知らなかった自分が、知らない土地の知らない人のことを一から学び、本にするには最短の時間だった。
斉藤甲馬は富田玲子さんの伯父に当たる。関東平野のど真ん中にある埼玉県南埼玉郡宮代町の初代町長だった人だ。56歳の時、はじめて旧百間村の村長になり、30年以上にわたり、町政の中心にいた人。その間に「ユニークな町長」「気骨と先見性の独裁者」「誰よりも宮代を愛した人」などと言われ、宮代を全国から視察団が来るまでの町にした人だった。多くの取材者の口から「身の丈にあった町」という言葉を聞いた。身の丈にあった町と世界のどこにもない町がひとつの価値観でつながっていること、そこに斉藤甲馬が目指したまちづくりの肝があった。そしてその信念は「農のあるまち」としての現在の宮代につながっていると思う。
この本は価格がついていない変わった本だ。本を手に入れたい人は、宮代町の郷土資料館(埼玉県南埼玉郡宮代町西原289 TEL 0480-34-8882 FAX0480-32-5601)で一口2000円で手に入れることができる。売った金額は宮代のまちづくり研究資金として使われる。

本の発刊を記念して以下のイベントが宮代町で開かれる。
12月10日(土)13:00〜20:00
◎会場:宮代町コミュニティセンター「進修館」小ホール
◎参加費:無料(本の購入希望者にはこの日に限り1000円にて頒布)
◎主催:齋藤甲馬の本制作委員会
◎講演会・シンポジウム「齋藤甲馬の残したもの・そして未来へ」
◎ミニクラシックコンサート
◎写真展「齋藤甲馬と宮代」北田英治、齋藤康一
(会期:12月3日〜12月10日 会場:進修館1階)
by komachi-memo2 | 2011-11-13 12:27 | EVENT | Comments(0)