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9ポイントで読みたい

c0042548_15255066.gif 先日、建築家の齊藤祐子さんの家に遊びに行った。齊藤家は昭和初期に建てられ、3代にわたって住み続けてきた中廊下式の古い木造家屋で、高齢になった父と母の終の住処として、また将来を見越して、減築と増築をすることで、100年住み継ぐ家として再生された。その日はそのお披露目の会であった。新しい玄関ホールに造付けの本棚が設けられ、なつかしい本が並んでいた。サルトル全集、埴谷雄高著作集、それにバタイユ、高橋和巳まである。齊藤さんは私の2つ下、学年では一つ下の同世代だ。学部は違っても、同じような空気を吸っていたんだと、思いがけず気づかされた。今の学生に私たちの世代のような共通した本があるのだろうかとも、ふと思った。
 本棚を眺めながらおすすめの本はありますか、と聞いてみた。「ガルシア・マルケス読んだ?」と聞かれた。私はずいぶん以前に別の人からも同じことを問われた経験が二度もある。一人は連れ合いから、もう一人は編集者の中原洋さんから。連れ合いからは「え!読んでないの」と馬鹿にされ、中原さんからは「とても面白い本だよ」と、是非にと勧められた。しかし、いつも読みたい本の候補が頭の中に行列をつくって順番を待っているので、「是非に」と言われてもなかなか読むチャンスがまわってこない本がある。ガルシア・マルケスもそうした類の本であった。
 夜更に、連れ合いの本棚から『百年の孤独』を引き抜いて、何となく読み始めた。ぐんぐん引き込まれるのだが、30分も読んでいると、目がチカチカしてきた。これはたまらん。8ポイント24行、2段組の字組はかなりきつい。東京に出たついでに、同書の全面改訳版を買った。こちらは9ポイント19行、1段組、1ポイントの差で読みやすさは雲泥の違い。このところ文庫本でも同じような経験を繰り返している。ズボンやジャケットが体型が変わると着られないように、本も年齢と共に買え変えざると得ないということか。本は昔買った本でも何度でも読めるものと思っていたが、悲しいことにそうでないことに気づいた。c0042548_15264039.gif
by komachi-memo2 | 2009-11-20 15:54 | 茅木山の日常 | Comments(0)