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百の知恵双書19巻、色校戻し

c0042548_8243549.jpg昨日は先週末に印刷所から届いた百の知恵双書第19巻、野沢正光さんの本の色校正紙を戻す締め切り日でした。宅急便が来てくれる時間までに何とか仕事を終えることができました。色校正紙を見る時、裁落しの線を青鉛筆で引くことを私はまず最初にやります。何十枚もの校正紙に線を引くのは結構手間で、時間がない時にはやめてしまおうかと思うのですが、ずっと続けています。これは写真の裁落しのラインやレイアウトの仕上がりを確認するためなのですが、現在はレイアウトをコンピュータのモニターで確認しながら進めるので、必要のない作業なのです。それでもこれから色校を見るぞ、という始めの儀式みたいなもので、これをやらないと気持ちが悪いのです。ブックデザイナーの工藤強勝さんを私は完璧な指定紙、校正をする方として尊敬していますが、長い間いっしょに仕事をして、彼の仕事の仕方の影響をずいぶん受けました。裁落しラインの青線入れも工藤さんの影響です。
今回の19巻はすべてモノクロ頁です。文字も写真もそこそこあるこの双書で、いつも色校で気にしているのはモノクロ写真のアンダー部分の階調の上がりです。モノクロ写真の美しさはこのアンダー部分の階調にあるのですが、なかなかこれが難しい。まずは紙の問題があります。文字の読みやすさを考えると、コート系の紙よりもある程度しっとりした紙を使いたい。しかしそうすると、インクを吸うのでつぶれやすくなります。コストの問題がなければ優秀な紙はあるのですが、紙代は高騰しており、もうほとんど選択の余地がありません。この双書は3回も紙を変えています。もう一つは写真原稿のアナログからデジタルへの移行です。デジカメの写真原稿は階調の乏しいコントラストの強い仕上がりになりがちです。そして、さらに問題を難しくしているのは、入稿原稿が紙焼き、デジタル、ポジフィルムといろいろあることです。原稿の種類によって印刷所での製版は分業されますから現場の判断で仕上がりにも違いが出てきます。デジタル全盛ですが、今のところ、入稿データの種類ではまだポジフィルムが一番きれいに仕上がるようです。紙焼きの写真の製版が昔と較べて、安定しなくなったように思います。今回の野沢本の色校がどうだったかと言えば、全体的にはかなりよく出ていました。ポジはほぼ合格、紙焼き原稿は濃度、コントラスト共にやや弱く、デジタル実データはつぶれぎみです。さて、仕上がりでどこまでこちらの希望がかなうでしょうか。完成までもう少しです。
by komachi-memo2 | 2009-01-27 08:40 | 百の知恵双書 | Comments(0)