2016年 12月 13日
マガンの群のなかにカリガネを探す
行きたいと思っていると自然と仲間は集まるもののようで、いつものBirder仲間5人で伊豆沼周辺を1泊2日で遠征した。8年ぶりである。新幹線でくりこま高原まで行き、駅前でレンタカーを借りる。初日にマガンの他にシジュウカラガン、カリガネ、ハクガン、ヒシクイの基本5種を見ておけば、2日目はゆっくりできると、同行の誰かさんが言ったが、そうは問屋が卸さなかった。初日に探せたのはシジュウカラガンだけだった。
2日目は朝、5時にホテルのロビーに全員集合したが、伊豆沼で今季最初の雪が車のライトに照らされて見える。これではマガンの朝発ちも拝めないと各自部屋に戻り、2度寝。7時過ぎ、完全防寒着の下にホカロンを何カ所も貼った5人は車に乗り込んだ。化女沼周辺をシジュウカラガンの群を探して回るが、見つからず。その後、蕪栗沼周辺の田んぼをカリガネを探して回る。
マガンの群は非常に神経質で、車で200mも近づけば、群の何羽かは首を伸ばして警戒しだす。さらに近づけば群全体が首を上げ、風上に体を向け、離陸準備体勢に入ってしまう。そうなると車から出ることもできない。その手前で車を止め、三脚を伸ばし、カリガネがいないかプロミナーで1羽1羽チェックしていくのだが、群の多くは採餌中か頭を丸めて休んでいて、判別がしにくい。幸運なことに蕪栗沼で顔見知りのbirderに偶然会い、2時間前にカリガネを見たというポイントを教えてもらうことができた。しかし、その範囲が広すぎて見つけることができない。これだけ多くのマガンの群を探しても見つけられないのは、自分にカリガネの識別能力がないのかもと少々疑心暗鬼になり気持ちが折れかけたとき、Eさんから「あ!いた!」の声が発せられた。頭頂近くまで至る白、アイリング、嘴の形、カリガネに間違いない。マガンの中にも個体差があり、アイリングのある個体もいる。嘴の色の違いや体の大きさは図鑑で解説されているほどには実際は区別がつかない。いくつもの識別ポイントが揃って全体としてカリガネとわかる。1羽見つかると、次々に「あそこにも」「あそこにも」と見つかった。蕪栗沼での塒入りを見に戻る時間の直前になって、ようやく1群のマガンの中にカリガネ数羽を見つけることができた。他のマガンの群のなかには1羽も見つけることができなかった。いったい何羽のマガンを見たことになるのだろう。プロミナーを見ることで夢中になり、とうとうカリガネの写真を一枚も撮らなかった。嗚呼、なんたることだ!
by komachi-memo2
| 2016-12-13 18:39
| 探鳥
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