人気ブログランキング | 話題のタグを見る

komachi memo2

komachi203.exblog.jp

放射能報道

 震災以後、被災情況と原発事故の進展をTV、新聞、インターネットを通じて、惚けたように見続ける毎日です。福島第一号炉の状況が、日に日に最悪のシナリオを辿っています。これから福島原発を中心に広い範囲で何十年というオーダーで立ち入りができなくなるでしょう。
 全く腹立たしいのは、政府、大メディアの放射能汚染の被害を低く見積もる報道です。
「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」「胃の検査では0.6mSV浴びている」といった発言がどのTVチャンネルでも繰り返し報道されています。放射能被害は10年、20年、30年後に白血病や発ガンというかたちで現れることは、被爆国日本の私たちは広島・長崎の経験で学んできたのではないか。その日本で政府自らが国民に対してこんなことを繰り返し言っているのです。
 ふだんあびている程度の線量が健康にまったく悪影響がないというのは誤りです。地球が生まれてようやく生物が誕生できたのは放射能が少なくなったからですが、宇宙からの放射線は今も私たちの人体に届いており、年間に2.4ミリシーベルトの放射線被爆を受けています。星が光っているのはまさにその印です。体のすべての細胞のDNAに年に2.4本の放射線がキズを付けている。細胞は修復作業をしますが、完全に修復できるとは限らない。しかし、これは誰でもが受けている宿命です。また医療のX線はその人が自己責任で受けるものです。X線を浴びることと自分の体のケアを秤にかけて、その人が決めることのできることです。それらと今回の原発事故による放射能被爆を同一に論じていることに本当に怒りを感じます。
 それにしても、どのメディアに登場する学者、技術者たちも異口同音に線量について安全な範囲と言っているのは、いったいどうなっているのか。原子物理の研究者、技術者が完全に原発推進の国家戦略に取り込まれ、原子力を飯のタネにしている推進派だけになってしまっていることをまざまざと見る思いです。
Commented by pagezeni at 2011-03-18 14:04
そんな中で、孤軍奮闘しているのが原子力資料情報室(http://cnic.jp/)。DAYS JAPANの広河隆一さんも、被曝覚悟で現地に向かわれたとか。こんなに安全だと言われると、パニックを起こさせないために箝口令でもしかれているのかと疑いたくなりますね。
Commented by komachi-memo2 at 2011-03-18 15:11
pagezeniさん、こんにちは。気分としては箝口令なんでしょうね。最悪の事態になれば日本は逃げ場がありませんから。BLOG拝見。美味しそうなパンですね。こんな話でなく、パンの話が早くできるようになりたいです。私の連れ合いはパン屋をやっていますが、福島から粉を買っています。もう買うことができないと嘆いています。
by komachi-memo2 | 2011-03-18 12:32 | Comments(2)