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トウキョウサンショウオの産卵

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今年も家の近くで絶滅が心配されているトウキョウサンショウウオの産卵が見られた。ちいさな水たまりにクロワッサンのような形をした卵塊が6腹以上ある。土砂がたえず卵塊に降り、酸素供給を悪くしている。幼生が食べる小さな生物も水たまりには見当たらない。トウキョウサンショウウオの幼生の共食いは全食料の3割に及ぶという調査を読んだことがあるが、これでは10割共食いである。しかし、それでもトウキョウサンショウウオの行動半径は数百メートルと言われているからこの近くに人知れずひっそりわずかの成体がまだ生き延びているのだ。暖かい雨の降った数日後、深夜から明け方に、雄が先に水たまりでメスが産卵に来るのを待つというが、まだその光景を見たことがない。かつてはこの卵塊はこの時期、三浦半島の谷戸ではごく普通に見られたものなのだろう。しかし、今では神奈川県内では鎌倉、逗子、葉山付近が最期の生息地になっている。その神奈川の生息地も、谷戸の湿地が埋められ、住宅地と変わり、残る谷戸の水場もU字溝が埋められ、彼らの生息環境は年々限りなく狭まっている。しかもせっかく生んだ卵塊も近年庭先にまで出没するアライグマに荒らされるようになった。里地環境のバロメーターのようなこの生物が住める環境を少しでもフォローできればと思う。
by komachi-memo2 | 2009-03-20 09:50 | 茅木山の日常 | Comments(0)