2012年 01月 29日

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2012年 01月 29日
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2012年 01月 29日
還暦を前にして、体のあちらこちらが痛み出した。内科に、胃腸科に、整形外科に、カイロプラクティス。通うだけで大変である。一計を案じて漢方医に診てもらうことにした。「どうされました?」診察室の机の対面には80代にはなるであろう大先生と4、50代の若先生が並んでいる。「足の先が痺れて、ふくらはぎが‥‥」。二人は私の話をそれぞれ黙々とノートにメモする。「ほかには?」「鳩尾の辺が‥‥」。二人はさらに黙々とペンを走らせる。面接試験を受けているみたい。「ほかにはありませんか?」「喘息の発作が‥‥」もう、ページのほとんどが文字で埋まっている。大先生は考え事をするように、ゆっくりと「もうありませんか?」をその後も何度も繰り替えした。私はここ1、2年の不調の記憶を呼び戻すが、さすがにもう種切れだ。そして、脈診、触診。 処方してくれた薬は五積散という薬。陳皮や桔梗、甘草など18種の草本がブレンドされている、すでに宗の時代にはあったという薬だ。「私のところでは、これに附子を加えています」と若先生。聞くと、附子とはトリカブトのことだという。驚く私に、「トリカブトは煎じるとアルカロイドが分解し、良薬になります。漢方では神経痛の薬としてよく用いられます」とこともなげに話す。 それにしても漢方のおびただしい数の一つ一つの草本が人の体のどの症状にどのように作用するのか、調べ上げてきた気の遠くなる積み重ねの労力と時間を思うと(しかも今も黙々と臨床のノートが取られている)、人類の知の集成に目眩を感じるほどだ。
2012年 01月 28日
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2012年 01月 27日
![]() これと似たことが昨年の夏にもあった。BLOG aki's stocktakingでakiさんがエントリーした亡父の「水辺」の絵に、やはり韓国から私の消息を依頼されたTさんが行き着き、韓国からのメッセージを知らせてくれたのだ。当時、母は病んでいた。若い頃から心の奥に隠してきた怯えが、幻聴のかたちで吹き出していた。その怯えの核心は亡父の血族に関するものだった。母の状況を考えると、とても韓国からのメッセージに応答することはできなかった。 母は昨年秋に亡くなった。もう私に柵はない。Pさんから教えられたソウルに住む従兄弟に初めて手紙を書いた。古い父のポートレイトや絵のコピーといっしょに。韓国には何度も旅行をしてきたが、亡父の故郷としての韓国は、これまで私にとってとても遠いところであった。その血族の暮らす韓国に、今年は行こうとしている。 ●写真は青木ヶ原で遊ぶ20代の父
2012年 01月 24日
先日、逗子図書館の児童書のコーナーを何気なく物色していると、表題のタイトルが目に飛び込んできた。著者は内田樹と同じ大学に勤める石田康宏。まえがきに目を通すと、石田氏が内田氏に企画を持ちかけ、書簡集の形式で高校生向けに「マルクスはすごいぞ、おもしろいぞ、だから読んでね」と書かれた案内書だとある。本に取りあげているのはマルクスの5つの著作。『共産党宣言』『ユダヤ人問題によせて』『ヘーゲル法哲学批判序説』『経済学・哲学草稿』、そして『ドイツ・イデオロギー』。どれもマルクス20代の著作。サブタイトルに「20歳代の模索と情熱」とある。 内田樹と同世代の私、「そうだよな、高校時代に読んだよなあ」と昔を思うが、何も脳ミソに残っていないのが内田樹と違って悲しいところ。「若者よ・・・・」のタイトル、カウンターに持って行くのが、少し恥しかったが、おじさんも借り出した次第。 面白いのは断然、内田樹の書簡だ。『共産党宣言』では人を高揚させるマルクスの文書の持つ「麻薬性」を分析、『ヘーゲル法哲学批判序説』ではマルクスのプロレタリア論に断じて留保をつけ、『経済学・哲学草稿』ではマルクスの疎外論の高い倫理性を熱く語り、次に「類的存在」というキーワードに触れてコミューン主義について、リンカーンが南北戦争後にイメージした「理想社会」とそれほど隔たったものではなかったのではないかと述べ、『ドイツ・イデオロギー』ではマルクス的箴言の宝庫を渉猟している。 図書館の本はアンダーラインが引けないのがつらい。結局、購入。それにしても、この本、ヤングアダルト向きかい? あとがきを読むと『資本論』を初めとするマルクスのその後の著作についても、続編を出すつもりが石田康宏にはあるようだが、気の毒だが内田樹が一人でマルクス本を書いたほうが面白い本になるのは明白。内田樹著『おじさんのためのマルクス再入門』、どこかの出版社出さないかな。 ●「若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱」 石田康宏・内田樹 かもがわ出版 1500円
2012年 01月 12日
![]() 購入したのはBenbo Trekker MK3 Tripod。地面すれすれの対象物を撮影するときや足場の平坦でない場所で、三脚を使うのは骨が折れる。地面に俯せになってビーンズバッグを使うこともあるが、長靴を履くような場所ではそれもしたくはない。三脚のセンターポールを短く切断することもしてみたが、これにも限界がある。最近はGitzoのエクスプローラーのようにセンターポールを自由に寝かすことが可能な三脚もわずかだが出回ってきた。だが、BENBOのユニークさはその比ではない。通常の三脚とはまったく設計の発想が異なるのだ。 ![]() このユニークな設計の三脚を知ったとき、ぜひとも手に入れたいと思った。だが、国内にマクロ撮影マニアが少なくないにも関わらず、現在日本で売っているのを見たことがない。私が購入したのはインターネット上のB&Hというショップ(ニューヨーク)。 B&Hののカスタマーレビューを読むと、Benbo Trekker MK3の評価は極端に分かれている。評価していないユーザーはレバーを締めても脚が確実に固定されない点(特に大股開きのとき)をあげている。私も多少の不安を持ちながら購入したのだが、最新のバージョンは三脚のジョイント部分に細かなギア状の接点が施されていて、レバーをしっかり締めればそれほど心配することがないことがわかった。また、センターポールの自由雲台を取り付ける側は、180度ティルト可動に改良されていて、カメラの向きをほとんど無制限に選択できるようになっている。 このBenbo Trekker MK3の価格はわずか126ドル。Shippingが61ドル、注文してから4日で届いた。Gitzoのような耐久性は望むべきもないが、本体にチープさはない。この春から気楽に使い倒そうと思う。 ●参考 Benbo Trekker MK3 Tripod Kit Review
2012年 01月 11日
![]() 好きな写真集に「BY NATURE'S DESIGN」(フレックス・ファーム発行)がある。螺旋や蛇行、枝分かれなど自然のかたちをサンフランシスコの革新的な博物館ジ・エクスプロラトリアムと写真家ウイリアム・ニールによって編まれた美しい本だ。そのなかでウィリアム・ニールがレイチェル・カーソンの次の言葉を引用している。 「地上の美を注意深く観察する者は、いのち終わるときまで耐え抜く力の蓄えを見出す」 私が貝殻や鳥の羽からなにがしかの生きるパワーを得ているのは確かだろう。 神奈川県立近代美術館で開催されたペリアン展の最終日、まだ正月の人出で賑わう中を見に行った。蒐集された膨大なペリアンの展示物のなかに、彼女がまだ20代の時に撮った何枚かの写真が展示されていた。魚の脊椎、採石場の岩、樹木の年輪、氷の結晶。そして晩年に新庄の雪の里情報館に贈られた小さな丸い石。彼女の芸術のオリジンに生涯変わらぬ「センス・オブ・ワンダー」の心があったことを知って、とてもうれしくなった。 つい最近、ネイチャーフォト関連のインターネットを検索していてビル・アトキンソンのギャラリーに出くわし、びっくりした。ビル・アトキンソンと言えば、Mac Paintやハイパーカードの開発者。かつてはお世話になりました。彼も大自然のかたちに魅入られた一人だった。ブックマークに追加したのは言うまでもない。
2012年 01月 03日
![]() ![]() 昨年11月に酒匂川でコウライアイサ♂が見られると聞いてぜひ見たいと思っていたが、ついに昨年は行く機会がなかった。今日、会えることを期待して、元と酒匂川に行くが、見ること叶わず。 東海道線を小田原で小田急に乗り換え、栢山に着いたのは9時過ぎ。10分ほどで報徳橋のたもとに着く。コウライアイサを見つけるならまずカメラマンを見つけようと、川沿いを双眼鏡で探すが、カメラマンはおろかバーダーらしき人影がまったくない。川に沿ってサイクリングロードを下流に向かって歩く。田んぼの上をタゲリが1羽、松の枝にダイサギ、それにツグミ、モズ、タヒバリ、セグロセキレイと記録していくが、どうしたことか水辺の鳥はほとんど見られないまま2km近くを歩く。結局、飯泉取水堰まで歩いてしまうことになった。 飯泉取水堰ではカワアイサの群れのなかに1羽のウミアイサ♂が混じっていた。カワアイサの♂がさかんに上空を警戒している。ミサゴの水浴びを初めて見た。飯泉取水堰には1年以上行っていなかったが、浚渫工事の影響か砂山が大きくなり、カモ類の種類が減っているのが気になる。 ●今日見た鳥 カイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ミサゴ、トビ、ヒドリガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、コガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、ウミアイサ、カワアイサ、オオバン、イカルチドリ、タゲリ、セグロカモメ、オオセグロカモメ、キジバト、カワセミ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ツグミ、ウグイス、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、38種
2012年 01月 02日
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2011年 12月 24日
![]() ということで、昨日はTさんの案内で、冬の田んぼでミナミカマバエの観察を始めた。水を抜かれた田んぼにも一部、浅く水が常に溜まっており、そうした場所には藻が繁茂している。刈り取られた稲株からはひこばえが2,30センチ伸びている。完全に乾いた田んぼより水が少し残っている部分のほうがミナミカマバエは見つかるとTさんの教えられて、藻の上を目を皿にして探すがなかなか見つからない。しばらくして、Tさんが「いた、いた」と言って、ミルビンに入れて見せてくれた。さすがベテランは違う。なるほど大きな鎌を持ったハエだ。「ウーン」と感心してしまう。顔は逆三角形でカミキリに似ているが、口の構造はまったく違う。カマキリはムシャムシャだが、こちらはチューチューなのだからそれは当然か。 どんより曇っている厚い雲の切れ間から少し日が差し出すと、あちらこちらのひこばえにミナミカマバエが止まっているのに気付いた。どうやら風を避けて株の奥に隠れていたようだ。藻の上に下りるものもいる。ヒタヒタと水の上をゆっくり歩く。ファイテングポーズを撮るにはカメラを水面まで下げねばならない。準備不足。観たかった微小昆虫を補食する様子も気温が低すぎて昨日は観ることができなかった。再度観察することにした。 ![]() ![]()
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