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komachi memo2

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キレンジャク遭遇

 雪道を5時間近く歩き回り、あまり成果のないまま三本松から赤沼へ車道を歩いている時だった。午前中の青空は今にも雪が降り出しそうな色に変わっていた。車道沿いのカラマツの球果に十数羽のヒガラの群が集まっていた。他にゴジュウカラ、コガラ、エナガ、キバシリも混じった大所帯の混群を見上げていると、背後からチリリリリという声が聞こえ、眼の前の低木の枝にキレンジャクが10羽ほど止まった。突然の出現にうろたえ、あたふたとしているうちにキレンジャクの群は戦場ヶ原方向に飛去していった。ダメ元でもいいからと疲労の溜まった足を引きずりながら戦場ヶ原の木道に戻る途中、赤沼の駐車場付近のカラマツの梢にフクロウが止まるのを見る。案の定、戦場ヶ原の木道にはキレンジャクの姿はなかった。その代わり、3羽のウソが私を慰めてくれた。

 229日、未だ雪の残るうちに奥日光を歩こうと、逗子始発の電車に乗る。栗橋で乗り換え、東武日光駅に着いたのは8時半前。赤沼到着は10時だった。その後のコースは、泉門池(1100)→光徳側出口→逆川沿い→光徳牧場(1300、昼飯)→裏道→三本松→赤沼(1500)→戦場ヶ原→赤沼(1600)。久しぶりに雪道を歩き回ったので、家に戻ると階段を上がれないほど膝が痛くなっていた。


◎見た鳥 コガラ、キバシリ、コガモ、オオバン、ヒガラ、トビ、ノスリ、キクイタダキ、オオアカゲラ、シジュウカラ、エナガ、ゴジュウカラ、キレンジャク、フクロウ、ウソ、ハシブトガラス 16種 

他にホンドギツネ、ニホンザル

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# by komachi-memo2 | 2024-03-05 15:20 | 探鳥 | Comments(0)

ケアシノスリ

 まだ午後1時を回ったばかりだというのに、冷たい雨が冬枯れた利根川の河川敷の色を暗くしている。ファインダー越しに見るケアシノスリの羽はずぶ濡れで重そうだ。灌木の枝先で首を右に曲げ、左に曲げ、少し足の位置を変えるたびにAFを合わせ直し、飛び立つ時を待つが、一向にその気配がない。凝視し続けて目が霞むたびに、双眼鏡に切り替える。どのくらい待ったのか、霧雨がみぞれ混じりに変わった頃、ケアシノスリは河川沿いに飛び立ち、何度か見事なホバリングを見せながら遠ざかっていった。

 223日、Sさんに誘われて多々良沼・利根川河川敷・渡良瀬遊水地を巡った。多々良沼を一通り観察し、利根川の河川敷に着くと、目当てのケアシノスリは100m以上離れた棒杭に止まっていた。カメラを三脚にセットし、しばらく待つと、飛び出し、近くの灌木に止まってくれたのだった。

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# by komachi-memo2 | 2024-03-02 17:39 | 探鳥 | Comments(0)

連雀到来

そろそろ神奈川県下にも連雀到来の時期かと、平日に富岡公園に行く。到着は7時過ぎ。未だCMは誰もいないが、お目当ての連雀もいない。20分ほど待つと、6.7羽が道路側の一番高いボンボリ近くに止まる。空抜け、枝被り、曇天。しかも遠い。これでは撮影はできない。群が北台広場の方向に飛去したタイミングに観察場所を北台に移動。連雀を見る率は減るが、光線の具合は道路側よりずっといい。北台で待つと、群は道路側から広場北側をかすめて新杉田方向に飛んでいき、しばらくするとまたもどってくる。こんなことが午前中に何度か繰り返された。この日の群は最大で9羽。階段を三脚担いで何往復もしたので、帰りに足腰がガクガクになった。足腰が弱ってきた。もっと出歩かないといけない。
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# by komachi-memo2 | 2024-02-20 12:14 | 探鳥 | Comments(0)

2023 Bird Photo Diary

 毎年、その年に行った探鳥の記録を写真とともに1冊のPhoto Bookにまとめることを2016年から続けている。今年も昨年の記録をようやくまとめることができた。106頁と前年の2倍ほどになった。探鳥の回数は37回、延54日。2023年に初めて見た鳥は、キバラガラ、ユキホオジロ、チャガシラカモメ、カラフトムシクイ、亜種シベリアアオジ、キマユムシクイ、キマユホオジロ、コホオアカ、コイカル、亜種シマアカモズ、亜種ホオジロハクセキレイ、アメリカウズラシギ、クマゲラ、計13種であった。

 あとがきに次のように書いた。

「コロナウイルス・パンデミックが落ち着いた2023年は、1月と12月の北海道オホーツク、5月の飛島、上高地、6月の札幌近郊、10月上旬の沖縄与那国島と遠征に出かけることができた。そのかいあってユキホオジロ、エゾライチョウ、クマゲラ、キマユホオジロ、キマユムシクイ、コホオアカ、コイカルといった種をライフリストに追加することができ、記憶に強く印象づけられる鳥との遭遇をいくたびも経験することができた。一方で、ヒメカモメやマダラチュウヒのように逢えずに終わった種もいた。1年を通して単独で行った探鳥と親しい友人たちといっしょに行った探鳥の回数はほぼ半々といったところ。テント泊で探鳥をした上高地は見た鳥の種数は少なかったが、充実した時間を満喫できた。2024年もテント泊探鳥を計画しようと考えている。

 この一年の写真撮影ではほとんどボディにD500を使った。6月の札幌でのハリオアマツバメの飛翔撮影ではさすがにAFの速さに限界を感じたが、AFの正確さはまだまだミラーレス上位機種に対抗できる。1年撮りためた写真を見返すと、風景の中の野鳥のシーンが少ない。これはほぼすべての野鳥写真を単焦点500mmだけで撮影していることの当然の結果で、一冊のPhoto Diaryとして編集すると、それが単調さとして如実に表れることは以前からわかっていた。

 今年1月にAF-P70-300mmf4.5-6.3DXという恐ろしく廉価な(約1.8万円)中古レンズを手に入れた。レフ機、しかもDX専用ということで今時は流行らないから(廉価なの)だろう。しかしこのレンズ、AFは俊敏で静か、カリカリにシャープ、しかも軽いと来ている。D500500mmと共に持ち出すにはうってつけのレンズである。2024年は「風景の中の野鳥」を意識して撮影していきたいと思っている。

 この2023 Bird Photo DiaryBlurbPhoto Bookサービスを使い、AdobeInDesign 2023Blurbplug-inを組み込んでレイアウトを行ってPDF入稿した。Blurbを利用するのは、これで3度目である。Blurbは製本が少し荒いので、2022 Bird Photo Diaryは国内のMyBook利用に戻したが、今回もMyBookを使おうと始めてみたものの文字組みのストレスに耐えきれず、InDesignが利用できるBlurbに立ち戻った。今回しっかりした製本になるか、ちょっと不安だが、他に選択肢がない。」

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# by komachi-memo2 | 2024-02-12 20:00 | 探鳥 | Comments(0)

霞ヶ浦・印旛沼探鳥④

 トモエガモの暮立ちは5時半を過ぎた頃から始まった。トモエガモは夜行性で採餌は主に夜間である。いくつもの群に別れ三々五々飛び立つのかと思いきや、そうではなかった。辺りが暗くなり、対岸の灯りが目立つようになった頃、沸騰し始めた湯面のように、黒い筋が少し盛り上がってくる。双眼鏡を覗くと、筋の少し上を左右前後に夥しい数のトモエガモが飛び交っている。盛り上がりは上へ左右へと広がり、回転しながら1羽の鳥も取りこぼすまいと飲み込みながら、まるで吸着性のある黒い巨大な生きた流体のように急成長する。この黒い流体は豪雨のような音を立てて沼の上を低く何度も左右に旋回したかと思うと、我々の上に水しぶきを浴びせながら暗い夜の闇に消えていった。その間、10分ほど。久しぶりに自然の息遣いを感じた一時だった。

 それにしても彼らはどこに採餌に向かったのだろうか。数万のトモエガモが同じ場所に向かったとは思えない。トモエガモは雑食である。陸上や水中の植物、その種子、穀物、昆虫、ドングリ、なんでも食べる(昼間、ミコアイサを観察した公園で、1羽のトモエガモ♀がシラカシのドングリを食べているのを見た)。おそらく群は広範囲にバラけて様々な場所で多種類の採餌を行い、沼に戻る時は小集団単位なのだろう。機会があれば、戻る時のようすも観察したいものだ。

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# by komachi-memo2 | 2024-02-10 20:00 | 探鳥 | Comments(0)